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 牛乳・乳製品については、原乳の原産地ではなく、「乳業工場の所在地」

が、食品衛生法に基づく表示義務になっています。

 このため、消費者が牛乳・乳製品の表示を見ても、原乳の原産地を確認で きない場合があります。また、季節などによっても原産地が変わることも ありますので、こうした牛乳・乳製品の情報についてお知りになりたい方 は、牛乳・乳製品の製造事業者(メーカー)のお客様相談室などにお問い合 わせください。

 なお、地域的広がりをもって食品衛生法に基づく暫定規制値を超える放 射性物質が検出された場合は、原子力災害対策本部長(内閣総理大臣)より 関係知事に対し、出荷制限などの指示が出されます。この場合、農協又は乳 業者が、クーラーステーションへの出荷段階又は乳業工場への出荷段階 で、原乳の出荷者名や地域の確認を行うこととなっています。したがって、

出荷制限等の対象地域の原乳が、牛乳・乳製品の原料として使用されるこ とはありません。

問 2 牛乳の表示のどこをみれば

その原産地がわかるのですか。

答 1

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食品と放射能

Q & A

 肉や卵については、現在、放射性ヨウ素の暫定規制値は定められていま せん。

 これは、放射性ヨウ素が半減するまでの期間が8日間と短いのに対し、

肉や卵の生産から人が消費するまでには、それ以上の期間がかかり、放射 性ヨウ素の肉・卵への蓄積や、人への移行の程度が小さいと考えられるた めです。

 なお、放射性セシウムに関しては、半減するまでの期間(物理学的半減 期)が約30年と長いため、食品衛生法に基づく暫定規制値として500Bq(ベ クレル)/kgが定められています。

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問 3 肉や卵に、放射性ヨウ素の

暫定規制値を定める必要はないのですか。

牛乳・肉・卵の安全性

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食品と放射能

Q & A

 放射性物質に汚染された稲わらを与えられた可能性のある牛が出荷さ れていたことが分かり、その数は10月20日現在、4,860頭に上っています。

このうち1,605頭の牛の肉が検査され、119頭の牛の肉(検査された牛のう ち約7.3%)から暫定規制値を超える放射性セシウムが検出されています。

 

 収穫後から水田に放置されていた稲わらは、土の上に横たえられていた ため、降下物を受け止める表面積が大きく、放射性物質の降下の影響を受 けやすい状態でした。飼料は、原発事故前に刈り取り、屋内に保管している ものを使うようにとの注意事項が十分に守られず、原発事故後も水田に放 置されていた稲わらが一部で肉牛に与えられ、その中には、粗飼料給与の 目安300Bq(ベクレル)/kgを超える放射性セシウムを含むものがありまし た。

 農林水産省は、あらためて上記の注意事項の徹底を図るとともに、粗飼 料については300Bq(ベクレル)/kg以下であることを地域毎に確認するよ う指導しています。さらに、原発事故後の稲わらの利用状況の調査を全て の都道府県に要請し、放射性物質に汚染した稲わらを与えられた可能性の ある牛を把握しています(その結果は毎週公表)。

 現在、放射性物質に汚染された稲わらを与えられた可能性のある牛は、

出荷自粛されています。また、原子力災害対策本部長(総理大臣)から出荷 制限の指示が福島県、宮城県、岩手県、栃木県に出されました。4県とも10 月20日現在では一部解除され、全頭調査か全戸調査を行い暫定規制値以下 となった場合には、市場流通が可能となっています。

 また、出荷されてしまった4,860頭の牛は、各牛の個体識別番号が公表さ れています。該当する牛の肉は県が調査を進め、市場に流通していた場合

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問 4 牛肉が大問題になりましたが、

何が起きていたのですか。

牛乳・肉・卵の安全性

   参考 

牛肉のトレーサビリティと牛の個体識別について

(1)国内で生まれたすべての牛と輸入牛に、10桁の個体識別番号が印字された耳標が   装着されます。

(2)個体識別番号によって、その牛の性別や種別(黒毛和種など)に加え、出生から、肉用   牛であれば肥育を経てとさつ(食肉にするためのと畜・解体処理)まで、乳用牛であれ   ば生乳生産を経て廃用・とさつまでの飼養地などがデータベースに記録されます。

(3)その牛がとさつされ牛肉となってからは、枝肉、部分肉、精肉と加工され流通していく   過程で、その取引に関わる販売業者などにより、個体識別番号が表示され、仕入れの   相手先などが帳簿に記録・保存されます。

(4)これにより、国産牛肉については、牛の出生から消費者に供給されるまでの間の   追跡・遡及、すなわち生産流通履歴情報の把握(牛肉のトレーサビリティ)が可能   となります。

農林水産省「牛肉のトレーサビリティと牛の個体識別(パンフレット)」より  

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食品と放射能

Q & A

公表されている資料を基に消費者庁が作成

牛肉の安全確保を確立するための仕組み(平成23年10月20日)

牛乳・肉・卵の安全性

 国と関係各県が協力して、放射性セシウムの暫定規制値を超える牛肉が 流通しないよう、各県内のと畜場における牛の全頭検査や、全戸検査の強化 などに取り組んでいます。

 この取組の前に、既に汚染稲ワラを与えられた可能性のある牛の肉が一 部出荷されていたため、該当する牛の個体識別番号、と畜日、出荷先卸売市 場などの情報を公表するとともに、流通途上で該当する牛の肉が発見され た場合は、販売中止や、優先的な放射性物質濃度の検査・回収等が行われて います(8.問4参照)。

 

 消費者庁のホームページでも、放射性セシウムに汚染された稲わらを与 えられた可能性があり、流通していることが確認された牛について、個体識 別番号とそれらの牛の肉の放射性セシウム検査結果を掲載しています。

 ご自宅の冷蔵庫などで該当する牛の肉を発見された場合にはお近くの保 健所へ連絡してください。

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問 5 牛肉を食べるのが不安です。どう行動したら いいのですか。

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食品と放射能

Q & A

   参考 

人体への影響の試算 (例) 放射性セシウム(134と137が等量と仮定)が、暫定規制値である500Bq検出された牛肉 を1kg 食べた場合の人体への影響は、500×(1.6×10-5※1=0.008mSv(ミリシーベルト

=Svの1/1,000)となります。

 この例で算出した0.008mSvの人体への影響は、今回の原子力発電所事故による影響 を除いた、自然放射性物質(放射性カリウムなど)の摂取による年間実効線量(日本平均 0.4mSv 程度※2)の約50分の1です。

(東京からニューヨークに航空機で片道移動した場合の放射線の人体への影響(約 0.1mSv)の約13 分の1です。)

(なお、放射性セシウム(134 と137 が等量と仮定)が、暫定規制値を超える4,350Bq 検出 された牛肉を1kg 食べた場合の人体への影響は、4,350×(1.6×10-5※1=0.07mSvとな ります。)

  

※1 経口摂取した場合の成人の実効線量係数(mSv/Bq) Cs134=1.9×10-5 、 Cs137=1.3×10-5

(出典:発電用軽水炉施設周辺の線量目標値に対する評価指針 (昭和51 年9 月28 日原子 力委員会決定、平成13 年3月29 日一部改定))

放射性セシウム(134 と137 が等量と仮定) =1.9×10-5×1/2 + 1.3×10-5×1/2 = 1.6×

10-5

※2 出典:厚生労働省 薬事・食品衛生審議会(平成23年7月12日開催)資料

食品安全委員会「放射性物質を含む稲ワラを給与された可能性がある牛の肉の調査結果        (関係省庁の報道発表資料)等について」より

食品と放射能

Q & A

 私たちが食べる肉用牛は、とうもろこしなどの他に、放射性物質の降下 の影響を受けやすい稲わら(問4参照)を与えられます。乳用牛は、稲わら ではなく、生牧草や牧草をサイロなどで発酵させたサイレージを与えられ ます。

 鶏・豚は、その消化器の仕組みが牛とは違うので、稲わらや牧草は消化で きません。したがって、飼料として穀物やその副産物などが与えられてお り、稲わらは与えられません。

 

 また、安全な畜産物が生産されるように、穀物やその副産物などを含む 家畜の飼料全般について、300Bq(ベクレル)/kg以下の目安を設定し、地 域毎にこの目安を下回ることを確認しています。

 なお、各都道府県で実施された食品中の放射性物質の検査結果は、厚生 労働省が集約し公表しています。10月20日まで、鶏卵、鶏肉および豚肉か ら検出された放射性セシウムの最高濃度は、それぞれ11.4、12.2、270Bq(ベ クレル)/kgで、放射性セシウムの暫定規制値500Bq(ベクレル)/kgを下回っ ています。

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問 6 鶏肉や豚肉も心配です。

大丈夫ですか。

牛乳・肉・卵の安全性

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食品と放射能

Q & A

問 1

食品と放射能

Q & A

野生きのこ・野生獣の安全性

 野生きのこについても、自治体が放射性物質の検査を行い、結果は厚生 労働省より公表されています。一部地域の野生きのこから暫定規制値を超 える放射性セシウムが確認されたため、林野庁が、野生きのこを採取する 方に対して、モニタリング結果や各種制限に関する情報を確認いただくよ う、注意喚起を行っています。

 10月20日現在では、次のように出荷制限や摂取制限の指示が出されてい ます。この地域では、野生きのこを採取することを控えてください。

摂取制限:福島県棚倉町・いわき市、南相馬市

出荷制限:福島県の44市町村(福島市、二本松市、伊達市、本宮市、郡山市、 

     須賀川市、田村市、白河市、喜多方市、 相馬市、桑折町、国見町、

川俣町、鏡石町、石川町、浅川町、古殿町、三春町、小野町、矢吹町、

     矢祭町、塙町、猪苗代町、広野町、楢葉町、富岡町、大熊町、双葉町、

浪江町、新地町、大玉村、天栄村、玉川村、平田村、西郷村、泉崎村、

中島村、鮫川村、川内村、葛尾村、飯舘村、棚倉町、いわき市、

南相馬市)

※摂取制限、出荷制限は3.問1参照

  また、福島県産、宮城県産、栃木県産及び茨城県産のいのししなどの野生 獣の肉から暫定規制値を超える放射性セシウムが検出されました。10月 20日現在、4県及び隣接県においては、いのしし、日本鹿、ツキノワグマ、雉 などの野生鳥獣の肉の放射性物質検査を行っているところです。

 これらの結果については各県のホームページに掲載されています。

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野生きのこや、いのししなどの野生獣に ついて、検査はどうなっていますか。

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